鎌倉・もやい工藝  仕入れ日記


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2006年12月23日 大分県日田市 小鹿田おんた窯出し

年末の小鹿田の窯出しに行ってまいりました。例年だと雪が降っていてとても寒いのですが、 今年は天気が良く、暖かな動きやすい日でした。窯に着くと、もうすでに窯出しは始まっていました。
小鹿田焼窯元は10軒あり、柳瀬(柳瀬朝夫窯、と他1軒)、黒木(3軒)、坂本(坂本茂木窯、坂本浩二窯、坂本義孝窯、他1軒)、小袋の4姓のみです。地方では、集落で同じ姓が多いのはよくあることで、下の名前で呼び合っています。小鹿田でも「茂木さん」「朝夫さん」「浩二さん」と呼び合っています。もやい工藝のお客様にもよくきかれるのですが、茂木さんと浩二さんは親子ではありません。隣同士の窯元です。



柳瀬朝夫さんが窯出ししているところ。手際良く窯の中の陶器を外に出していきます。
 
柳瀬朝夫さんの工房に次々と運び込まれ整理される陶器。沢山の数の中から1つ1つ焼きの調子や形を確かめながら選んでゆきます。今回は強く焼かれているようで、ふくれが出来ているものが多くありました。
     
お嫁に行った朝夫さんの娘さんが、窯出しを手伝いに来ていました。
 
登り窯の坂の上から、手押し車に焼き物を積んで、工房まで運びます。上のほうに小さく見えるのが、柳瀬裕之さん。



坂本浩二さんの工房に運び込まれた陶器。全体に美しい焼き上がりです。
     
お昼休み、そば茶屋での窯出しのお祝いに呼んで頂きました。小鹿田焼に盛られた料理は、小鹿田周辺で獲れた鹿肉の煮物です。
 
坂本茂木さんも来てくれました。いつも温かく迎えてくださいます。
     
坂本茂木さんの唐臼。
 
小鹿田を流れる川にしかけられた唐臼。 松の大木をくりぬいた部分に水を溜めて、鹿おどしの要領で陶土を粉砕する唐臼(からうす)。水が一杯になり、川に落ちる音が私は好きです。その瞬間を待って撮影しました。
     
坂本義孝さんの登り窯。窯焚きの準備をしていました。  
     
  坂本茂木さんの家の庭先に干してある陶器。窯焚きは12月末の予定で1月の初めに窯出しするそうです。どんなものが焼き上がるのか、今から楽しみです。



全ての窯出しが終わりました。柳瀬朝夫さんのものは、焼きが強いだけに色が美しいものが仕入れられました。
坂本浩二さんの雑器(一合壷、三合壷、飯碗など)はいつもどおり丁寧なつくりと色の美しさです。 今回は浩二さんがつくったトビカンナ三斗五升大壷が、色も形も堂々としていて圧巻です。
これらのものは、1月初めからもやい工藝に並びます。
4時になりお嫁に行った朝夫さんの娘さんが日田駅まで送ってくれるとのことでした。 お別れの挨拶をすると小鹿田の皆さんが道に出てきて、車が見えなくなるまで手を振ってくださいました。
小鹿田の皆様、短い時間でしたが親切にしてくださり、ありがとうございました。
     
(もやい工藝  堀澤 三香)

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