伊賀丸柱は江戸時代から、良質な陶土を生かした土鍋づくりで知られてきました。しかし、ガスによる台所生活の変容によって、後退し消滅しかかったこともありました。
近年、オーストラリアからの耐熱に優れた特性のある鉱物石ペタライトの混入により、土鍋は息を吹き返し、丸柱も再び活性化してきてはおります。
ただし、丸柱特有の粗く白みの地土は用いられず、これではどこでつくられても地域性に基づく伝統が見失われてしまうでしょう。
私共では数年前から伊賀本来の土鍋づくりをめざすつくり手を探してまいりました。ヤマホン陶房は大手の陶器会社の下請陶工場ですが、窯主が若く、現代的な陶器づくりにも目をむけている前向きな窯であることが分かり、丸柱特産の青地釉(緑釉)をつかって昔ながらの形を再現、持ち手のみ今的に改良して使いやすい土鍋を復活させました。
好みに賛否が分かれる緑釉だけでなく、飴釉もこの白陶土には適した色調とわかり、この2色で9寸土鍋をつくってもらいました。
ほかに土瓶、湯のみ、鉢などもできています。また、別の窯元には、ご飯を炊いたり、シチューやポトフに便利な深土鍋の7寸をお願いしました。やはり持ち手は少し改良を加えました。
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