手仕事フォーラム主催 「手仕事逸品の会」
10/27(木)〜11/14(月)
手仕事フォーラムは日本各地で今もなお、優れた手技で、暮らしの道具、器を作り続けている工人・職人を発掘支援し、現代生活に適うよう改良改善の助言を行い、それらを世に広めていく活動をしております。その一環として、フォーラムメンバーが推薦できる古今東西の工芸品を寄せて紹介、販売の会を開催することで、フォーラムの活動をささえてまいりました。 通常もやい工藝では選ばれないながらも、心を動かし、持つ喜びを感じさせてくれる品々が集まります。 昨年好評でしたことで第2回目となる「手仕事逸品の会」に是非ご来店ください。
<出品物> 森山雅夫(温泉津) 辰砂 筒描による蓋物、ミルク注 中村恵子(唐津) 絵唐津の菓子皿 大日窯(有田) 古伊万里写しのそば猪口 小谷真三(倉敷) ひとつコップ 物故作家の小品(沖縄、益子、京都) 海外の工芸品 小鹿田・沖縄各窯元近作の優品
森山雅夫さん
久しぶりに温泉津・森山雅夫窯を訪ねました。 故河井寛次郎の最後の弟子ということでも知られている森山雅夫さん、優れた技術と丁寧な仕事で作る食器類が中心の工人作家です。この度は、11月初めに温泉津町のイベント陶器祭りに出品依頼されたものを中心に焼いた窯出しでした。その中より、今回は11月から始まる「日本民藝館新作展」の出品物を20点選ばせてもらい、ついでに珍しい小品を仕入れました。 「手仕事逸品の会」用にと河井寛次郎ゆずりの筒描で描いた辰砂・コバルト釉のミルク注や蓋物、珍しい筒長の掛け花入れなどです。 他にもぐい呑・盃など従来もやい工藝では扱わない、やや個性的な品ぞろいとなりましたが、推薦したいものばかりです。
唐津焼
唐津焼は一般には「茶陶」として有名です。 つい先日、横浜高島屋で十四代中里太郎右衛門作陶展があり、私も行ってまいりました。 茶陶唐津の伝統を継承して取り組む姿勢は、作品によく現されていて感心しました。先々代の故十二代中里太郎右衛門(無庵)の作を彷彿とさせる好感の持てる会でした。 この中里太郎右衛門窯の湯呑づくりと窯焚き職人として十二代の頃から徒手している人に東風窯中村恵子さんのご主人がおられます。勤勉なご主人は実直そのもので、いかにも昔ながらの陶工職人らしい雰囲気を持っておられます。 奥さんの恵子さんは、唐津郊外の竹小場という所で窯を開き、窯焚きの際は、勤めから戻ったご主人にも手伝ってもらいながら、作陶を続けています。5年前、現状の茶陶唐津から脱却して、暮らしの器作りにも取り組み始めました。 逸品の会では彼女が招く絵唐津の菓子皿、朝鮮唐津のぐい飲みなどを、出品します。
小代焼
熊本・小代焼ふもと窯井上泰秋さんの一輪挿しや湯のみ片口など、先日窯の倉庫をあさって、僅かながらですが選んできました。和風の客間に収まる雰囲気の小品です。 ちょうど窯焚き最中だったため、本来求めたい日常雑器は年末までお預けです。
大日窯(有田)
古伊万里写しのそば猪口です。
展示の模様
いくつかを少々拡大してご覧にいれます。
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